ひっそり秘密のアッコちゃん

チャットで働く奥様のつぶやき

猫みたいなHM

その後、猫みたいなハンドルネームの男性と

ドライブの約束を果たした

 

前回と同じ場所に駐車して待っていてくれた

約束の時間よりも

1時間近く早く到着してくれた

たまたま、予定よりも早く向かう事ができたので

タイミングよく落ち合えた

車の移動だと

時間配分が読めないので

申し訳ない気がしてしまう

 

ランチはお蕎麦やさん

まずは目的の場所へと向かう

 

この日は雨模様

 

今日は2回目なので

前回よりも緊張はほぐれている気がする

車内は個室なので

気兼ねすることもなく

いろんな会話ができる

 

とにかくこの方は

可愛い、可愛いと言ってくれる

 

褒めすぎだ

 

自身でお見合いを設定して

男性と会う出会いは

便利なような

不思議なような

 

どうして

登録したのか

聞いてみた

 

「恋愛がしてみたくなって

検索したんだ」

 

私はもう

退会した事も伝えたが

この人はどうなんだろうか?

 

ネットの出会いにつきまとう

不安な一面

 

とりあえずは信じてみようと思っている

 

そんなに器用な一面を持っている気もしない

 

彼が探してくれた

蕎麦屋さんは

別荘地の中の

小さなお店だが

ひっきりなしに

来客がある

人気店のようだった

 

大きなはめ殺しの窓に向かう

カウンター席

緑の木立が雨に濡れて

静かな雰囲気

店内に流れる

音楽も邪魔をしないさりげなく

センスを感じる

 

シンプルな天せいろを二人でいただき

店を出る

 

次は

和菓子のカフェを目指す

 

オープンテラスのおしゃれな店内

こちらも緑が映える庭に

滴る雨を見ながらの

緑茶とどら焼き

 

「あぁお腹いっぱい」と

幸せ心地になる

 

車に戻る道すがら

あいあい傘で

彼が私の肩を引き寄せ

並んで歩く

 

「可愛い肩」

ここでも可愛いと連呼する

 

車に戻り

次の行先はどうするのか思っていたら

本屋さんで立ち読みした際に見つけた

「風穴」とやらに連れて行ってくれるらしい

 

彼も色々考えてくれたようで

そんな気持ちたとても嬉しかったし

久しぶりのデートで

私の気持ちも前回あった時以上に

彼に惹かれて行く

 

今日は18時まで

 

と、伝えてある

時計を見たら14時過ぎ

 

だんだん、残り時間が短くなる

 

ナビを頼りに目的地へ到着した

 

富士山の近くに行かなくても

風穴があるのが意外だった

 

こんなところに観光客がいるんだろうか?と

思ってしまうような場所だった

 

実際、

風穴は苔むした岩肌を降りていく

まっっくらな洞窟だった

これは危険すぎると思い

残念だったら眺めたままで

退散

 

 

さぁ

もう、行く先も無くなった

まだ、帰るには時間が早い

 

PCを開き始めた

「秋の予定を」

温泉に行きたいと話していたので

調べだしたのだった

 

「こんな所、行ってみたいんだ」

 

お部屋に露天風呂がついている

旅館だった

 

「泊まれるの?」と聞かれたので

「時間は作れるけど・・」

その前に乗り越えるハードルはある

 

「出張とかあるんですか?」

と聞くと

無いそうなので

「じゃぁ無理しないで日帰りにしましょ」

「こういう関係で無理は絶対だめだから」

「うん、そうだよね。日帰りにしよう。箱根がいいかなぁ」と

言いながら

PCを見ていた顔が可愛かった

 

PCをしまい

そろそろ、移動かな?と思ったら

体をよじってきた

顔が近づく

 

とても

濃厚なキスをした

 

彼の掌で

私の乳房をまさぐる

シートを倒してきた

 

ここは風穴の駐車場

 

しばらく身を任せたけど

流石に起き上がった

「ひと目が気になるよ」

とだけ伝えた

 

しばらくすると

傘をさした子供が無邪気に歩いていた

 

 

何事もなかったように

車を走らせる

 

もう、帰宅の時間

 

ほんの少しの渋滞

 

「急がなくていいよ」

「そうだよね」

そんな会話をしながら

ドライブの終焉

 

「もうついちゃうね

なんか寂しいな」

そう言いながら

手を握り

車を降りた

 

私はドライブに弱いらしく笑

今日は心地よく

楽しく

恋の予感を感じた

 

 

翌日

レストランに予約していた名前を思い出し

下の名前の漢字を聞いたので

検索してみたら

衝撃的な事を知ってしまった